お守り刀展覧会×二次元vs日本刀展記念フォーラム

2014年12月5日

先週の土曜日は以前から楽しみにしていた大阪歴史博物館の「―現代刀匠二番勝負―お守り刀展覧会×二次元vs日本刀展」とその記念フォーラムを見てきました。

今回の歴博の展示では割と硬い「お守り刀展覧会」と柔らかい「二次元vs日本刀展」の二本立てで、展示室もきっちり分けられていました。まだ会期が残っているので内容は詳しく書きませんが、良かったです。
「二次元vs日本刀展」の方はちょっとナメてかかった感じで見に行ったんですが、良い意味で予想を裏切られた…。あんなマジで作ってると思ってなかった。こっちの展示は写真OKなので見に行った人が撮った写真がネットにちらほら上がっております。

で、フォーラムの内容と登壇者のみなさまはこんな感じ。

ゲストの添田一平さん、実はお名前聞いてもピンと来なかったんですが、なんか見たことある絵だなーと思って帰宅してからお仕事履歴を拝見したらば『歴史人』に描いてらっしゃるんですね。めっちゃ見たことありました。もったいねぇ。

今回はあすなさんと一緒に一番前の列に座ってたんですが、隣がちょうどプレスのカメラマンの方だったせいか、後で高見さんが「ウチダさん、最初記者の人かと思った(笑)」とおっしゃってました…。資料の裏にめっちゃメモ取ってたしそんな風に見えたかもしれませんね…。でも一般人です。ただの趣味の人です。

ではフォーラムの内容から私が「へー」と思ったことをいくつか。

全日本刀匠会の事業部というところで広報とか製作環境の取組みとか異業種とのコラボ企画に携わっている坪内さんの発表で「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」をやる経緯を説明するくだりがありました。その中で「刀匠は伝統でがちがちに決められた中で模倣するのが基本だから、これまでにないものを創作するという意識がそれまでなかった」という話が出てきて「え!?そーなん?」と。
もちろん、結論としては「昔の刀匠達もさまざまな工夫や創作を行って、それが結果伝統として残っている訳だから、コラボを通して現代なりの工夫や創作をして行きたい」という話になるんですが、私のアタマの中で、どんなジャンルでもものづくりの人は常に継承と同時に創作を行っているものだと言う思い込みがあったので、そうなんだー!と驚いたわけです。

少し前に河内國平親方の正宗賞受賞記念展があり、来場者の方に親方がそれぞれの時期の作品について「これを作った時はこういうことをやってみた」という説明をされていました。親方は古代の刀剣、七支刀の復元でも有名な方なので、刀匠という仕事はそういうチャレンジをしながら伝統的なものも追究する仕事なんだと思い込んでたんです…。

異業種コラボそのものについても、「年齢層高めの日本刀ファンに若い人を増やしたいんだろうなー(主にオタク界隈から)」とちょっと斜めから見ているところがありました。実際それはそうなんですが、意外な効能?もあるそうです。
今巡回展をやっている「戦国無双の刀剣展」のために作られた真田幸村の槍。十字になってるあの形は長らく作る機会がなくて技術伝承がとても難しくなっていたところ、この展覧会のために作る機会ができたので実地で作り方を伝えることができたとのこと。
昔のように大名家とか将軍家とかがお抱えでぽぽぽーんとお金を出してくれて作る!みたいなことはないので、一般の人から広くお金を集める企画でいろんなものの作り方を伝えて行くのは大変だと思います。

コラボで言うと、刀匠もさりながら鞘や拵を作る職人さんの人数に限りがあるので、あまりコラボの方に一生懸命になると本業の方に支障をきたすという話も「そーなんや!」でした。一朝一夕に覚えられるような仕事でもないし…。
だけど、後で高見さんに伺ったところやっぱり若い刀匠の方はコラボやってみたい!んだそうで。作る人なら当然どこまでやれるか腕試ししてみたいですよね。そりゃそうだ。だもんで、これからもコラボ企画展は続いて行くんでしょうね。

私としては日本刀の「武器なんだけどものすごく美しい」ところが好きなので、日本刀の美しさが初めて見る人にもガツーンとくるような企画のオファーが刀匠会に寄せられて欲しいなーと思ってマス (*´ω`*) 仲間増えろ〜♪

あとは「ヱヴァンゲリヲンと日本刀展」のパリ巡回展がおそろしく格好良い会場設営だったこととか、東南アジアで日本の時代劇が放送されてて武士とか日本刀に割と良いイメージがあるという話とか色々てんこ盛りでした。
それと猫。猫最高でした!(見に行った人にしか分からないネタ)

フォーラムのあと、物販コーナーの脇で刀匠による銘切り実演で切っていただいたのがこれ。

この日の実演担当は月山貞伸氏。
最初は名前にしようかと思ったんですけど、なんか名前ってこっぱずかしい… (*ノωノ) と思って一番好きな言葉にしました。言葉の意味については別稿で。
せっかくなのでトラベラーズノートの紐にぶらさげようと思ってます。