栗本薫作品で思い出したこととか

2012年2月29日

今日移動中にこんなことをTwitterでつぶやいていました。


昼のひなかに何を言うてるねんという感じですが。
栗本薫の『魔都〈恐怖仮面之巻〉』っていう作品のことなんです。
作品自体は栗本薫不調期?の始まりに当たるというか…思い入れ先行のケが強いです。明治・大正にロマンチックなイメージを抱いていないと着いて行けないくさい。逆に、そのへんの時期が大好物の夢見がちな乙女には、雰囲気だけで大変ウケる作品だったような。
江戸川乱歩風な探偵モノで言うなら、伊集院大介シリーズの『天狼星』5作の方が面白かったですしね。
特に天狼星のローマ数字3作品はミステリらしくないのに、悪役と探偵の対決にぐいぐい引っ張られるお話で、ヒロインたる美少女・美少年がどんな風に惨殺されるか胸を躍らせたもんです。
悪役のシリアルキラー・シリウスは美少女・美少年ばっかり狙う上に殺した遺体を飾り立てて?陳列する変態さんですが、殺し方とか殺した後の陳列手法がまたおどろおどろしくて、そりゃもうわくわく☆いたしました。
表紙の天野喜孝さんの絵も一番好きな時期の絵柄ですしね。ふふふのふ。
“魔都”の方に戻ると、最初読んだときは中学生時分で妄想とかお話の世界と現実世界の半々くらいで生活(=起きてる間も夢を見ている状態)してたようなフシがあったせいか、主人公の売れない小説家 兼 探偵の武智小五郎にやや感情移入してたきらいがあるんですが、今だったらまたちょっと違うかなぁと思ったり。
今だと、何か目的があってそれに対してガツガツ行動してしまう感じ、男装の麗人で女権運動家の桂木環の方がまだ親近感ありますネ。さすがにあんなことまではしないけど。武智くんはうじうじアタマで考えて自己完結で「やっぱ無理」ってなるタイプだし、友達の大河原くんがイラッとする気持ちも今なら良くわかるなーなんて。
思えば遠くへ来ちゃったもんだなー。
あ、でもシリウスを応援しちゃうのは今でも一緒ですよ。